こちら「日本語でケアナビ」開発室

2008年3月のシンポジウムの詳細が決定!

うえだ

「日本語でケアナビ」と私たち

祭囃子(前編)

秋もたけなわになってきました。

お彼岸も過ぎると、もうこれからは《残暑》はないと思います。やれやれですね。

でも私には《残業》がまだまだありそうです。仕事の段取りが悪いからそういうことになるのか、もっと他にも原因があるのか、追求しても仕方がありませんけど、ね。インドネシア語版「日本語でケアナビ」開発にはいろいろな難問が待ち構えていました。残業したから解決するわけではありませんが、時間がかかる作業がまだまだありそうです。でも、忙しすぎると、なんとなくぎすぎす感が生まれてしまいます。そういえば、しもやんも一番忙しかった時を振り返って、「チーム全体が殺伐として・・・」と言ってましたっけ。こりゃあよくないな・・・。

さて、残業はあまりうれしいものではありませんが、このところちょっとした和みがあります。それは6時30分をまわったころから聞こえてくる「祭りばやし」です。「トトトン、トトトン」という鉦、太鼓の音、田尻町の若者たちが10月の祭りに備えて田尻漁港の堤防のあたりで稽古する音なのです。当日のお祭りに参加するわけでもないのに、「お囃子が聞こえてくるとうきうきする」というのは、単に私がお調子者だからかもしれませんね。でも、PCに向き合って書類とにらめっこをしているBGMとしては、なかなかオツなものです。

9月の敬老の日あたりに行われる大阪府岸和田市の「だんじり祭り」は、全国的にも有名になって、ずいぶん観光客も多いようです。国際交流基金関西国際センターの日本語研修参加者のみなさんも大勢見物に出かけています。勇壮なやりまわし(何トンもある山車が町中をまさに駆け回るもの)に大歓声があがる様子は、テレビ番組やニュースでも毎年取り上げられていますよね。

岸和田市も浜側地区と山手地区(つまり海側と山側)で、まちの雰囲気というかたたずまいが随分異なりますが、お祭りの時期も違っていて、山側の祭りはこれから10月中旬に行われるのです。そのほかの泉州地区のお祭りも多くは10月に行われるので、実はこのあたり、祭りの季節はまだ真っ最中ともいえます(一部岸和田人からは、「もう終わった!」という声が聞こえますが・・・)。

関西国際センターのある大阪府田尻町のホームページによると、田尻町は・・・

  • 大阪府南部の泉南郡に位置し、泉佐野市、泉南市に接しています。
  • 沖合い5kmには関西国際空港が立地し、その中央部(泉州空港中)が本町に属します。
  • 大阪市中心部までは約40km、和歌山市中心部までは約20kmです。(PDF)

ということです。

大阪市より和歌山市の方が近い田尻町には、岸和田市と同じような「だんじり」と和歌山文化の影響を受けた「やぐら(注)」とがあるのですが、両方あるのは珍しいそうです。

お祭りのための練習は、お囃子だけではありません。すっかり暗くなってくると、こんどは走りこみをしているのでしょうか、大勢が掛け声をかけながら走っているのが聞こえてきます。山車を動かすのも大変な重労働ですから、日ごろから体を鍛えておかないと、重量のある「だんじり」や「やぐら」を当日いきなり曳けるものではないのでしょうね。

観光客が「お祭り見物」をするのはその日だけですが、お祭りの当事者である人々は、そのための準備に時間をかけて、寄り合い(会議、というのとはちがう雰囲気がありますね)を重ね、やっと当日を迎えるものです。若者だけでなく、主催者側は各年代の老若男女がそれぞれお祭りに向けての役割を担っておられます。地道な修練の積み重ねがあってこそハレの日を迎えることができ、また町(ちょう)の人々が一丸となって取り組んでおられるからこそ、その日を愉しめるのです。そして、若者は一連の流れの中で地域社会での仕事や人間関係を含んだ自分の役割を覚えていくのでしょう。

人口8000人余りの田尻町ですが、「祭り」というひとつのイベントを成功させるために、(もちろん、農業、漁業を生業としている人口の多いこの町では、祭りはまさに神事であって、単なるイベントではありません)、人々のつながりや営々と続いていることを実感します。

注:「やぐら」は「だんじり」とちがって、山車に大きな車輪が二つあります。これは一説には紀州には山中に神社が多かったので、山道をゆくために生まれた様式とのことです。(参考「泉州やぐらまつり やぐらドットコム」

2008.10.07 09:44 - うえだ

次は「祭囃子(後編)」

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