インドネシア人介護福祉士候補者日本語研修を終えて(1)
関西国際センターでは昨年の8月から今年の1月末までの6ヶ月間、
インドネシア人介護福祉士候補者の日本語研修を行いました。
介護・看護分野で、外国からの初めての本格的な受入れとなった
今回の研修でリーダーを務めた
登里民子(のぼりざと・たみこ)日本語教育専門員に
研修についての思い、感想を聞きました。
- 田中
- 研修が終わって、今の気持ちはどうですか。
- 登里
- そうですね、とにかくホットしています。
インドネシアで日本語を教えた経験があるので、
インドネシアの学習者についてはイメージがあったのですが、
初めての研修ですし、絶対失敗できないというプレッシャーは
やはり強かったですね。 - 田中
- 介護福祉士候補者のための日本語研修という新しい研修だったわけですが、
事前に何か特別に準備したことはありましたか。 - 登里
- 私にとっても介護の仕事というのは未知の分野だったので、
研修が始まるまでに、介護に関する本を読んだり、
福祉施設に見学に行ったりしました。
最初は、ただただ知識をインプットするだけで精一杯だったのですが、
介護についての講義などで研修参加者とともに学ぶうちに、
だんだん具体的な現場の姿を見ることができるようになってきました。
施設に見学に行っても、抽象的な理念を聞くだけでなく、
廊下の幅とか、部屋の明るさとか、トイレの配置、
それに利用者の表情やスタッフの接し方、配置など、
自分なりの視点で見ることができるようになりました。
こういった経験が、研修を進めていく上で、とても参考になったと思います。 - 田中
- 具体的には、どんな点ですか。
- 登里
- 例えば、日本語の授業で介護場面のロールプレイをします。
普通の日本語の学習だと、流暢に話せるように指導したりするのですが、
お年寄りに話しかける場合、大きい声でゆっくり話すこと、
相手がわかったかどうか確認するために十分な間をとることなどが
とても重要な要素だと気付きました。
それで、授業でもそういうことに配慮しました。
偉そうに話していますが、実は、最初からわかっていたわけではなく、
研修も半分以上過ぎてから、やっと気付いたんです。
こういった点は、なかなか本を読んだりビデオを見たりするだけでは
わからなくて、実際に現場を見て初めて感じました。
公式な見学だけでなく、プライベートで施設に伺った際、
スタッフの方々やそこに暮らすお年寄りの方々の表情を見て、
気付いた点もたくさんありました。 - 田中
- 日本語教育の面でも、新しい視点があったということですね。
- 登里
- はい、とても勉強になったと感じています。
2009.03.13 14:16 - たなか


