いきなりですが、「Web 2.0」という言葉をご存知でしょうか?
Web 2.0という言葉の定義をめぐっては様々な意見があり、
ここで「***のことです」と明快に言えなかったりするのですが、
これまでのWeb(インターネット)を1.0と呼ぶとすると
それとは違う次世代の新しい経験・感覚・現象みたいなものを指す、
という側面がある言葉だと僕は考えています。
そしてそれがネットの新しい面白さなのだと言われています。
でも、Web 2.0が指すものがどう面白いのか分からない人には、
「2.0なんです!次世代なんです!」
と言っても意味不明なわけです。
特に、普段ネットに親しんでいない人にとっては、
ちんぷんかんぷんかもしれません。
「日本語でケアナビ」は、ネット上の言葉のデータベースです。
出版物として提供されるわけではなく、ネットが媒体です。
だからネットならではの面白さ、特長を生かさないといけない。
本でやれることは本に任せればいいわけですから。
では、ネットの良さ、面白さは具体的にどんなものなのか。
ネットでやることによってどんなメリットを享受できるのか。
それを理解して制作に生かすには、
何よりも制作側の人間が自ら体験して実感するしかない、
そう僕は考えていました。
そこで、関連のあるサイトやサービスをその都度紹介したり、
ネット的な考え方や感覚を表す書籍記事などを見つけては
広く制作メンバー全員に伝えて共有してきました。
その場で説明して、試してもらって、たとえ反応が悪くても
情報提供し触れてもらうことを繰り返す。
時間の都合もあり、そうした試みが十分できたとは思いませんが、
ネット自体について学ぶ時間を
制作の中にねじ込むようにしてきたのです。
こういう取り組みは非効率的かもしれません。
Webの専門家であるWeb制作者が出したプランを
他のメンバーが黙々と作業していく。
その方が効率的で理にかなっているようにも見えます。
でも、それではダメなのです。
「日本語でケアナビ」の特徴は、
良くも悪くもネットの特徴を反映したものになっています。
運営側でデータベースが容易に更新できたり、
文字入力検索やタグナビによって言葉を絞り込めるのは
書籍にはないネットの利点を生かしていると言えます。
逆に、ネットのインフラがない場所では使えない点や、
データベース全体のボリュームが見えにくいという点は
サイトであるがゆえの弱点です。
これはネットの弱点と関係しているわけです。
ネットの長所を生かしたものにするためには、
ネットの面白さをある程度理解している必要があります。
だから、ネットのことが分からないと
良いアイディアというのは出しにくいのです。
ネットを理解している人が僕ひとりという状況で
ずーっと制作を続けていると、
僕が発想しないことは制作に盛り込まれない恐れがあります。
つまり、僕の限界=サイトの限界になってしまう。
これでは、みんなで作っている意味がありません。
みんなが有効性のあるアイディアを出せるようにするためには、
少なくともネットの面白さを共有できるような状態に
チームが変わっていかなければなりません。
リーダーの指示に従って付いていくだけでは、
みんなで面白いものを作ることにはならないと思います。
遠回りでも、みんなで成長していかなければならないのです。
僕が本件に関わる過程でいちばん嬉しいと感じたのは、
ネットの利点を生かした素晴らしいアイディアを、
制作メンバーの方から聞いたとき。
いつもは自分が提案する側なので、その逆が起こった時です。
お互いの心が通じたような気持ちになります。
こういうアプローチでやって良かったな、と思う瞬間です。
2007.11.02 09:49 - すなみ


